元の一つの身体に戻して貰えるのはどうせ、本大会を見終わった後だろう。
 なので、華芽菜と鈴子は虚湧界での生活を余儀なくされた。
 虚湧界は虚無六界の一つなので、もしかしたら、他の5つの宇宙世界を紹介されるまで終わらないのかと思うと少々気が遠くなる話だった。
 黙っていても仕方ないので、二人は虚湧界の事を知ろうと心がけた。
 幸い、知らない内に、肉体強化をされているので、虚湧界の空気になじんでいるとまではいかないまでも、それ程不自由は感じていない。
 だったら、本戦に入るまでの間に自分達で知れる所は知っておくのもありかなと思うのだった。
 華芽菜と鈴子は虚湧界のどこを回るか相談する。
 本戦が始まるまでは自由時間という事で、仁義は華芽菜達に自己責任で行動を任せ、自分はさっさと本戦参加の準備を始めてしまっている。
 そういう所が愛想がないと言える。
 どちらにせよ、本戦が始まると、仁義は案内をする立場ではなく、大会参加者としての一面を見せるという事になるのだろう。
 仁義としても、去年の大会のように、リーグ優勝すらままならないという無様な結果は見せられないという所だろう。
 華芽菜達を招いた以上、彼女達に見せても恥ずかしくないくらいの結果、成績を残そうと躍起になっているのだ。
 そういう気持ちがわかるからこそ、華芽菜達は仁義を放っておく事にした。
 一所懸命頑張っている者の邪魔をするような無粋な真似をするような女性ではないのだから。
 それに、仁義が居たら出来ない事もある。
 今は、鈴子と二人、楽しめる事を楽しんでおこうと思うのだった。