鈴子は、
「ちょ、ちょっと、華芽菜ぁ、何か怖い事言ってるんですけど……」
 と不安げに言った。
 それが聞こえたのか、
「心配すんな、ちょめ子、お前らはただ、黙って居れば良い。楽して、強くなれっから」
 と言った。
 相変わらず、鈴子の名前を覚えていないようだ。
「あの……鈴子です。……あんまり痛いのは……」
「痛くねぇ、痛くねぇ。ただ、ちょっとチクッとすっかもしれねぇが……」
「痛いんじゃないんですか?」
「よそ見でもしてたら、すぐに終わるって」
「嫌です。怖い怖い」
「ちょっと、鈴子、私まで不安になるじゃない」
「だって、華芽菜ぁ~」
「心配すんな、もう終わったから」
「え?」
 と鈴子。
「は?」
 と華芽菜。
 二人とも何時、何をされたのか解らなかった。
 実は、仁義の手によって、肉体と魂を一度分離されていて、不安がっている幻を見せられている間に、必要な処理は肉体の方に済ませていたのだった。
 魂を肉体に戻される華芽菜と鈴子。
 知らない内によく解らない事をされていた。
「何てことすんのよ」
 怒鳴る華芽菜。