大変だったのだ。
 必死だったのだ。
 世の中を変える程の大きな事をした訳ではない。
 それでも、生きて帰るために、死にものぐるいだったのだ。
 彼にとっては、天下を取ったのと同じ偉業を成し遂げた感覚を持っていた。
 だから、自惚れたくなった。
 愚かでも有頂天になって見たくなった。
 不安だったから、繋がりを求めた。
 一度に複数の感情が入り乱れる。
 彼は眠る。
 また、明日、次の戦いが待っているから。
 今はただ、眠る。
 疲れを癒すために。
 好きな女の子の肌に触れながら――