第四章 ゴブリックVSゴブリック


 ストマとツクの救出に時間がかかり、政府関係者達によるご神体──ゴブリックの起動を許してしまった。
 敵のゴブリックの数は二体。
 つまり、一体である、クォンデル達にとっては不利な状況となった。
「神様……」
 レェバが後部座席で、不安そうにクォンデルを呼ぶ。
 彼女の中ではすでにクォンデルは神格化しているようだ。
 男としては彼女の期待に応えてあげたいところだが、元はヘタレのクォンデルである――基本的に、何をどうすれば2対1の不利な条件で勝利出来るのか見当もつかない。
 ただ、このピンチを切り抜けなければ明日はないのは確かだった。
 クォンデルは無い知恵を絞って考える。
(ご神体って呼ばれているんだから多分、あの2体はろくにカスタマイズされていないはずだ。確証はないけど、多分……そう思う。それと、乗り慣れていないはずだ。だとしたら、俺の方が多少、有利なはず……)
 彼の予想は半分、的中していた。
 2体の内の1体に乗っているのは神官と呼ばれる存在で、形ばかりの使用者に過ぎなかった。
 だが、もう一人は違っていた。
 神殿にご神体として奉られているゴブリックではなく、政府にとって不都合な人間を始末する暗殺者だった。