悪人が自分がいい人だと言って近づいて来たら、強制的に身も心も善人に変わる。
 それだけ、絶対的な強制力を持っている力なのだ。
 その勘違いの前には、全く違う元素だろうがなんだろうが、強制的に変わってしまう。
 そういう無茶苦茶な力だった。
 クアンスティータの知らないものは全てうやむやにもなるから、策も労せない。
 この力により、数多の策を準備してきた1番の化獣、ティアグラの策は全てうやむやとなった。
 ティアグラ自身は狼狽え、何が起きたのか解らないまま、自身の所有する宇宙世界、ティアグラ・ワールドに逃げ去る事になっていた。
 こんな力とはまともにぶつかれない。
 もちろん、これは、第一本体だけの特殊な力だ。
 第二本体以降もそれに匹敵、もしくはそれを超える特別な力を持っている。
 吟侍はステラ達から聞かされていた力が本当の事だという事を確認した。
 知れば知るほどとてつもない存在だ。
 未来の世界の勢力、新風ネオ・エスク達が全滅させられかけていた第五本体、クアンスティータ・リステミュウムは、【謎の力】という更にとんでもない力を有していると言う。
 ステラ達はこのリステミュウムと戦う事を吟侍に期待して来ている。
 いくら吟侍でも全てのクアンスティータを敵に回したらどうしようもない。
 味方に出来るクアンスティータが居るのであれば味方にしたい――そう考えている。
 吟侍は【ミステイク・フィルタ】を、答えの力で理解しようとしたが、理解出来なかった。
 全くわからない次元の力としか解らなかった。
 クアースリータであれば、何とかなるかも知れないとは思えるが、クアンスティータ相手では全くそう思えない。
 それが正直な感想だった。