「まぁまぁ、とりあえずは、この場を何とかしないといけないだろ。ここは、おいらに任せてくれねぇか?」
 と吟侍に言われ、エカテリーナは思わず赤面する。
 今まで、彼女にとって男とは情けないものだった。
だが、今は、これほど頼もしい存在が目の前に居る。
 それが女の身として、嬉しさも感じ始めている。
 エカテリーナにとっての初恋――それが今だった。
 彼女は吟侍に対して恋している。
 だが、恋愛に初な彼女はその感情がなんなのか解らなかった。
 今はとにかく、吟侍に従う事が一番だと直感しながらもそれに身を任せるという事の戸惑いがあった。
「任せて大丈夫なのか?」
 不安顔のエカテリーナ。
「大丈夫かも知れねぇ――わかんねぇけどな」
 とウインクして見せる吟侍。
 フェンディナとステラにも手を振って大丈夫だという事を示す。
 エカテリーナ、フェンディナ、ステラの三名は明らかに吟侍に対して恋心を持っていた。
 ここに、ソナタが居たら、きっと、ヤキモチをやくだろう。