だが、見たところ、セレークトゥース・ワールドは、クアンスティータ同様にまだ、形作ったばかりという状況だった。
 この宇宙世界はこれから何色にも染まっていく。
 誠意を持って接すればとても素晴らしい宇宙世界になるだろうし、悪意を持って接すれば絶対的な敵意の宇宙世界へと染まっていくだろう。
 つまり、これに上手く関わる事が出来たら、平和的な方向に進むのではないかと思っていた。
 吟侍は答えの力でこの宇宙世界の特性を調べた。
 答えの力を持ってしても全体を見ることは出来なかったが、僅かに解ったイメージはこの宇宙世界は超巨大なショッピングモールのような所が出来つつあるという事だ。
 お店があるという事は何かを売れるという事になる。
 試しに店を開いてみるか……そう思った。
 だが、吟侍はクアンスティータの宇宙世界の通貨を持っていない。
 また、クアンスティータの宇宙世界の中ではルフォスの所有する宇宙世界、ルフォス・ワールドにアクセスする事は出来ない。
 となれば、持ち寄る物がない。
 売れる物は何も持っていない――いや、たった一つある。
 吟侍自身の生体データだ。