なので、自身の勢力に8の意味を持たせる事が多い。
 この八カ所の関所もその内の一つなのだろう。
 最弱であるが故に、自身の存在感を必死にアピールするという事でもある。
 要はこの八カ所の関所を突破しろ――そういう事なのは容易に想像がついた。
 だが、8に勢力を合わせるのには無理がある。
 八カ所の内、数カ所は単なる数合わせという可能性が強い。
 最初の内は肩慣らしか……ジャンヌはそう判断した。
 実際、その通りだった。
 最初の関所に居た男――その男は名前を名乗っていたが、ジャンヌは記憶していない。
 記憶するまでもないと思っている。
 その男は獣面棒(じゅうめんぼう)という棒を操る格闘家だった。
 獣面棒はその先端が獣の首になっていて、攻撃すると、その顎が動いて、敵に噛みつくというものだが――ただ、それだけだ。
 ジェンヌは修業の成果を発揮するまでもなく、軽くいなし、倒した。
 続く二カ所目の男も記憶に無い。
 印象が薄い。
 トゲのついた鞭の先が鎖鎌のようになっている武器を使う男とだけ記憶した。
 瞬殺だったので、他に何も覚えていない。
 三カ所目は、女だった。
 だが、それだけだ。
 印象はやはり薄い。