何となく、これがクアンスティータだと解ったため、その愛称として【くーちゃん】と言ったのだ。
 周り全てが恐れるクアンスティータに対し、目に入れても痛くないくらいの愛情が湧いて出てくる。
 この子は悪い子じゃない――。
 ただ、強すぎて、他の悪い人達に狙われやすいだけ――。
 守ってあげなきゃ――。
 そんな気持ちが強くなった。
 カノンの愛情を受け満足したのか、クアンスティータはすぅっと消えた。
 元の身体と一つになったのだ。
 クアンスティータ・セレークトゥースは消えたが、代わりに現れた存在が居た。
 その存在もやはり、クアンスティータだった。
 第一側体、クアンスティータ・トルムドア――第一本体、クアンスティータ・セレークトゥースに従属する本物のクアンスティータだった。
 元々、このクアンスティータ・トルムドアがカノンから生体データを抜き取り、他のクアンスティータに情報を送ったのだ。
 そういう意味ではカノンと因縁深いクアンスティータと言えた。