ドロシーのサイコメトリーの結果、【ルツ】がどのような存在か解った。
 ドロシーの思念をウェンディに送り、ウェンディは砂と同化して、【ルツ】の姿見を作り出したからだ。
 砂の塊ではあるが、これで、【ルツ】がどのような敵か大体解る。
 【ルツ】はティアグラの恋人と呼ばれるだけあって、女性型の怪物のようだ。
 子供を産む能力に長けているとは聞かされていたが雌雄同体とも聞かされていたので、どのような姿か解らなかったから、これで、目標が解る。
 姿形は女性型のフォルムに加えて胸元にもう一つ顔があるというものだった。
 これだけわかれば、特定しやすい。
 さらに、存在代行五角結界(そんざいだいこうごかくけっかい)という方法を用いて姿を消しているという事が解った。
 存在代行五角結界は五つの存在を倒さないとその結界を破る事は出来ず、中に隠れている存在を見つける事がかなわないというものだ。
 【ルツ】は全部で十五の存在代行五角結界を用意していて、その内の一つに自分自身を、四つをティアグラとの交渉に使う切り札を隠している。
 残り、十の存在代行五角結界はダミーであり、複数の刺客を隠した偽物となっている。
 これは、宝探しをするようなものとなるだろう。
 情報が洩れるのを恐れてか、【ルツ】自身も自分がどの存在代行五角結界に隠れているか認識していないらしい。
 自分自身でもわからないのだから、探す方としてみれば、的確な情報は得られないという事になる。
 この事からも【ルツ】とは非常に用心深い存在であるという事が推測できる。