ウェンディは、
「これは存在じゃない、場所だ。逃げるぞ」
 と言って琴太を引っ張っていった。
 【ラダ】を巻いた琴太は、ウェンディにどういう事かを尋ねる。
 ウェンディはその質問には答えず、代わりに、現れたドロシーが答えた。
「簡単に言えば罠よ。あの場所に迷い込んだ相手に対して発動する罠ね。だから、例えキーアクションで能力を分解しても分解された身体を全て捨てて、新たな身体を作り出してまた敵として戦いを挑んでくる。いくら戦ってもあの場所全てを破壊しない限り意味がないって事」
 と。
「お前さん達、落ち着いたのか?」
「落ち着いたと言えば嘘になるわ。全然、落ち着いていない。だけど、動揺してばかりも居られない。私達はあなたを守りに来たんだから。それは芦柄 吟侍と約束した大事な事。芦柄 吟侍にクアンスティータを何とかして欲しいのであれば、私達は全力であなたを守る。それは当然な事よ。クアンスティータは誕生してしまったでしょうけど、全てが終わってしまったという訳じゃない。終わってもいないのに諦める訳には行かないでしょう。でも、取り乱していたのは事実。それは認めるわ。ただ、一人で何とかしようとしているあなたの姿を見送っていたら、少し落ち着いたのよ。アリスも現在の装備を強化する事に考えを集中しているわ」
「そうか、なら、良い。正直、一人じゃどうしようもないなと思っていたところだ」
「とにかく、今なら少しは冷静に話せるわ。アリスと合流してこれからの事を相談しましょ」
「そうだな」
 琴太の行動で冷静さを取り戻した琴太チームはこれからの事を相談をする事にした。