近くに他の仲間がいないとも限らない。
 仲間を呼ばれたら、不利になる。
 アリス達を助けとしては呼べない
 今は、琴太一人で何とかするしかなかった。
 【ラダ】が突っ込んでくる。
 身体をブルンブルン振り回し出鱈目なポーズで突っ込んできた。
 ズガンという大きな音を立て、ぶつかった岩場が崩れ去る。
 出鱈目ではあるのだが、動きが滅茶苦茶過ぎて、どう捌いたらいいのかが解らなかった。 明らかに人間の動きではない。
 一瞬、ひるんだ琴太だったが、戦いを数多く経験し、彼も大分成長した。
 冷静に判断して、出鱈目な動きの中の一瞬の隙を見逃さず、キーアクションをヒットさせた。
 ガチャンという音がなり、【ラダ】の能力を分解する。
 後は、戦意喪失して、琴太の勝ち――そう思ったが、違った。
 【ラダ】の身体は霧散し、別の場所に【ラダ】が再生し、再び出鱈目なポーズで突っ込んでくる。
「どういう事だ?」
 琴太はびっくりした。
 【ラダ】の能力が無効になっていない。
 まさか、不発?
 そう思ったが、突然、ウェンディが飛びだし、
「簡単、再構成したんだ」
 と言って、【ラダ】を消し飛ばした。
 だが、また、すぐに【ラダ】が再生した。
「またか……」
 琴太がつぶやく。