01 ティアグラの失敗


 土の神殿で、クアンスティータの誕生の相談をする事になった芦柄 琴太(あしがら きんた)達だったが、果たして、あの最強の化獣(ばけもの)に対して、何をどうすれば良いのかまるで答えが見つからなかった。
 少し前に身体の細胞が素粒子レベルにまで、分解する現象が起きていた。
 それは、クアンスティータの姉であり兄でもあるクアースリータ誕生による影響だと、土の姫巫女ドゥナ・ツァルチェンから聞かされた。
 クアンスティータではないのに、これだけの影響力を持つ化獣が他に誕生するとは思っても居なかった。
 クアンスティータとクアースリータは双子だとは頭では理解していても同じ日に生まれるという認識が完全に欠落していた。
 双子であれば当たり前の事だったのに、クアンスティータという名前の大きさに完全に失念していた。
 そして、クアースリータが誕生したという事はその日の内にクアンスティータも誕生するという事でもある。
 いつ、クアンスティータという想像を超えた本震がやってくるのかとみんなビクビクしていた。
 だが、いつまでたってもそれらしい事はやってこない。
「どうなっているんだ?クアンスティータは誕生しないのか?」
 琴太は思わず口に漏らす。