06 決意


 敵とは言え、実直だった男、パースのお墓を私達は作って、弔った。
 パースの身体からは【死の回収者】である【ファイシャ】が貸し与えていた力を抜き取り、新たなる存在に分け与える事になるだろう。
 レベル2の新絶対者ネクスト・アブソルーターの数は一人減ってしまったが、【ファイシャ】であれば、すぐにまた増やせるだろう。
 【ファイシャ】がいる限り、いくら新絶対者ネクスト・アブソルーターを倒してもいたちごっこになるのは目に見えている。
 【ファイシャ】を倒さない限り、この連鎖は終わらないのだ。
 パースの死を悲しんでばかりもいられない。
 明後日には、今度は導造君とジェンド・ガメオファルアとの戦いが待っているのだ。
 自分が気に入った導造君と夫との戦いはまたしても、ハイースの心を傷つけるだろう。
 どちらに味方をしていいのかも解らない。
 以前のままのジェンドであれば、ハイースは十中八九、夫であるジェンドについただろう。
 だが、今のジェンドに加護を与えているのは化獣ではなく、【ファイシャ】だ。
 今の関係は間違っている。
 だから、ジェンドに味方するという事は間違った事への肯定という事になる。
 だが、導造君に味方をすれば、ジェンドと敵対関係となる。
 恐らくは、どちらにも味方出来ないという立場なのだろう。
 彼女の苦悶するような表情からそれが見て取れる。