「姉上、お待ちしていました」
「……どうしてもやるの?」
「はい。俺の覚悟見て下さい――ぐっ……」
「パース……」
 パースはなんと切腹した。
 腹を割ったのだ。
 あの男はハイースを殺せば、自分も生きて居られないと思って、自らも死を覚悟したのだ。
 間違っている。
 こんなの絶対間違っている。
 腹から血を流し、いよいよ、時間のなくなったパースはハイースに対して、猛攻猛ラッシュを仕掛けてきた。
 【ファイシャ】から新たな能力が支給されているためか、ハイースはパースの攻撃スタイルをいまいち掴み切れていない。
 かわすだけで精一杯と言った感じだ。
 既に腹から大量の血が出ているパースに対して、攻撃を仕掛ける事が出来ない。
 だが、避けていても再生能力のないパースの体力はどんどん削られ、無くなって行く。
 早急に治療したいところだが、パースはそれをさせてくれない。
 そんなもどかしい状態のまま、戦闘は続く。
 やがて、パースの体力がつき、ついに倒れた。
 すかさず、パースを抱きかかえるハイース。
 治療を試みるがすでに手遅れ。
 とっくに死んでいてもおかしくない程出血していた。
 今は気力で生きている。
 そんな状態だ。