(怖い――クアンスティータ怖い――逃げる……逃げる逃げる逃げる……)
 頭の中に【ファイシャ】の声が木霊する。
 【ファイシャ】は完全な敵だけど、もしも、逃げられるというのであれば、そこに連れて行って欲しい。――そう思うのだった。
 その願いが通じたのか、惑星イグニスに異変が起きているのが体感出来た。
 一体何が起きているの?
 一瞬、何もなくなった。
 何もかもが無くなった。
 そんな感覚を覚えた。
 次の一瞬では元に戻ったように見えたけど、何かが違う。
 何かがおかしい――そう感じた。
(ふふ……ふふふ………これで、私は消え去った。だから、クアンスティータは追って来られない……ふふ……ふふふふふふふふ……)
 という【ファイシャ】声が響く。
 何をしやがったのあの女――
「まさか、抜界?……なんて事を……」
 エテレイン様がつぶやく。
 【抜界】?
 何のこと?