追いかけてきた怪妖達を無事交わしたが、怪妖達はお互いが衝突した。
 お互いがぶつかったとなったら、後は、怪妖同士の殺し合いが始まるだけだった。
 三匹の怪妖達が、それぞれ他の二匹に対して闘いを挑んできた。
 三つ巴の闘いとなり、キャリア達は観戦者という立場に変わった。
 正直、活路がなかなか見いだせなかったので、助かったと言えた。
 三つ巴の完全なつぶしあいとはならなかったが、生き残った、最後の一匹、怨堕をキャリアの反物質でできた矢が急所をとらえた。
 棚から牡丹餅という形でキャリア達は勝利した。
 フォールはこの勝ち方に納得はしていなかったが、それでも勝ちは勝ちだ。
 そんなことよりも、キャリア達が原因で、12匹いた怪妖が2/3にまで減ってしまったのだ。
 更なる怪妖の怒りを買う前に、第一階層を突破する事を優先させた。
 幸い、追手は現れなかった。
 キャリア達は知らなかったが、4匹の怪妖の消滅により、第一階層の勢力図に大きな変化があったので、他の8匹の怪妖は出てこなかったのだ。
 侵入者であるキャリア達を追うよりも、自分の担当するエリアの拡大を怪妖達は重視したのだ。
 幸運が続き、難を逃れた、キャリア達は、第一階層の宇宙の中心へとたどり着いた。
 そこには表層階層の時と同様に巨大なブラックホールがあった。
 ここに入れば、第二階層という事になる。
 足早に動いたため、第二階層の情報は仕入れて来れなかったが、それを探っていたら、状況を立て直した怪妖達が追ってこないとも限らない。
 幸い、見張りもいない事だし、入る事にした。
 ──が、突然、フォールが叫ぶ。
「違う、こっちじゃない」