今まで第一階層で戦って来たのは、単独、もしくは、少数の集団だった。
 だが、今度は違う。
 大きな組織に所属する敵だった。
 十二匹の怪妖に属する下部組織だった。
 下部組織とは言え、これまで戦って来た相手よりも遙かに実力は上だった。
 フォールの斬撃で千切れた腕が別の個体になって更なる攻撃を仕掛けてくる敵。
 キャトラに心臓を貫かれて絶命しても尚、攻撃を仕掛けて来る敵。
 キャリアに首を跳ねられても絶命しない敵など、戦闘力、生命力が強い敵が多く出現した。
 一体一体であれば、それほど、苦戦はしないが、チームを組んで来られるとかなり厄介だった。
 また、それらの猛者達はただの兵隊にすぎない。
 それらをまとめる隊長クラスはその比ではなかった。
 特に際だった特殊能力はないのだが、それでも戦闘力が桁外れに高かった。
 そのまま戦っていては無事では済まないので、キャリア達は新しく覚えたエナジードレイン効果で敵の戦闘力や体力を奪ってから対応していた。
 合わせて、封印術も追加効果として使っていった。
 敵の力を落として戦うというスタイルはあまり好きではなかったが、連続戦闘の効率を考えるとこれが一番合っていた。
 強敵がうじゃうじゃいるとは言え、ここはまだ第一階層に過ぎない。
 幽界は第十階層まであるのだ。
 いつまでも第一階層をうろうろしては居られない。
 敵の戦闘力は極端に上がっているが、特別厄介な能力などは見受けられない。
 特殊な力はあるが、どの能力も現界で一度は見た事のある能力ばかりだった。
 厄介なのは数だ。
 ざっと見えるだけで10万は居る。