まるで、ヂグウ族のカヂとやりあった時の様に、攻撃によって、空間の方が歪んで行く。
 カヂよりは無いとは思うが、モンスター一匹一匹が相当な戦闘力を持っていると言えた。
 全ての髪の毛を使い切ったジュウダに対して、モンスターの連続攻撃を避けながら突っ込んできたフォールだったが、ジュウダは自らの三本のしっぽの一つをひきちぎった。
 すると、今度はまるで液体の様な髪の毛がぶわっと出てきた。
 その液体の様な髪の毛がフォールの一閃を防いだ。
 更に、彼の身体に絡みつく。
 恐らく、ジュウダはしっぽを引きちぎる事によって、複数の特性を持つ髪の毛を出せるタイプの戦士なのだ。
 フォールは完全に相手の力量を見誤っていた。
 正直、ただの門番、衛兵だと思っていた。
 思っていたよりもかなり戦闘力は高かったのだ。
 フォールは超高速で身体を動かし、絡みついた液体状の髪の毛を振り払う。
「……出来る」
 フォールは相手の実力を認めた。
 油断して勝てる相手では無いと自分の落ち度も認めた。
 土刀(どとう)を抜くフォール。
 土刀を使うという事は彼の必勝パターンでもある。
 土刀は元々、魔の属性を持つ武器でもある。
 なので、同じ属性とも言える幽界の敵には効果は薄いかも知れない。
 むしろ、キャトラが出た方が、相手に大ダメージを与えるかも知れない。
 とは言え、フォールもまた、キャリアの手により、光の属性を与えられても居る。
 闇の属性の土刀に光のエネルギーを送ったら、どうなるのかは解らないが、それでもやるしかない。
 危険を冒さずして、この目の前の相手には勝てない。