強いパワーの相手に手当たり次第戦っていたのでは命がいくつあっても足りない。
 避けられる戦闘は避けた方が良いという方針に決まった。
 戦闘は避けるという事にしたが、それだと、今後の行動が見えてこない。
 幽界の入り口近くという事もあって、ここは本当の幽界と呼ぶには端過ぎるのだろう。
 もう少し、幽界の中心に近づいて見た方が、これからの事も見えてくるだろうという事になり、強い三つの反応を避けるようなルートで、幽界の中心に向けて進路を取った。
 途中、軽い戦闘は何度かあった。
 が、どれも戦闘と呼ぶには物足りないものだった。
 急成長したキャリア達の実力であれば、束になって向かって来ても全く相手にならない程度のレベルの相手しかかかって来なかった。
 それだけ実力差があるにもかかわらず、向かって来るという事は頭の悪い敵と言わざるを得ない。
 身の程知らずと言った所だ。
 どこの世界にもバカは居る。
 そんな風に受け止めていた。
 だが、そんなバカでも何かしら役には立つ。
 キャリアはオレンジの光体を使って、その愚か者達の精神にアクセスし、この幽界の理を探索していた。
 それで解った事が一つ。
 この幽界は階層構造になっているという事が解った。
 キャリア達が居るこの宇宙は表層階層と呼ばれ、幽界から漏れた部分で出来ている宇宙階層だという事が解った。
 表層階層を別とすれば、幽界には第一階層から第十階層まであり、第十階層に近づく程、大物が多く存在しているとの事だった。
 第一階層は12匹の怪妖(かいよう)が支配する宇宙世界だという事だ。
 怪妖とは地球で言うところの妖怪のようなものだろう。
 文字を逆さに読んだだけでもあるので、地球出身のキャリアは理解しやすかった。
 表層階層で解る事はそれくらいだった。