すると、
「お前のエンジェルハイロゥ……そこには、偽クアンスティータを産み出す元が入っている。いっぺんに力を解放させてもお前の身体は耐えられない――だからこそ、お前は数々の死闘を通して、無理にでも出産に耐えうる身体を手に入れて貰わねばならん」
 という答えが返ってきた。
 キャリアの前世、それは、現在存在している偽クアンスティータを産み出した母体だったという。
 偽クアンスティータを産み出す要素を持って生まれたキャリアはFが見いだし、そのまま地球圏からファーブラ・フィクタ星系まで来るように導いていたという事も話し出した。
「ふざけないで。私は子供を産む道具じゃない」
 キャリアは反論する。
「前世でのお前では、どう頑張っても10種類の偽クアンスティータまでしか産み落とせなかった。今世でも、最低でも10種類は産んで貰うぞ」
 とFは告げる。
 冗談ではなかった。
 今まで必死で生き抜いてきたのは自分らしく生きたいと思っていたからであって、偽クアンスティータを産むためではない。
 神からも悪魔からも疎まれてきて今度は化獣の代わりを産み落とす道具として扱われる。
 そんなのは嫌だ。
 私は私らしくありたい。
 キャリアはそう決意した。
 だが、どう逆立ちしてもこのF(十中八九、この男は怪物ファーブラ・フィクタであろう)には勝てない。
 無理矢理、産まされるくらいなら戦って殺される方がマシだと思うがFに対する底知れぬ恐怖から前に出ることが出来ない。