下っ端であるキャトラやフォールにはクアンスティータに対する事は詳しく説明されていない。
 神話の中でのフィクション。
 そう、とらえてきた。
 居るはずのない存在。
 そうは思うが、神や悪魔の上層部の異常で神経質なまでのこだわりは本当に居るのではないかと思えてしまう。
 ママとはこのクアンスティータが母親を求めているという事なのか?
 考えただけでもゾッとする。
 クアンスティータが実在するのであれば、その脅威はこれまでの神や悪魔の軍勢達の比ではない。
 絶望的なまでの圧倒的な力の化獣。
 クアンスティータとはそういう存在だと言われている。
 噂では、偽クアンスティータという存在が居て、クアンスティータに害なすものを始末にやってくるとも言われている。
 だからこそ、滅多な事では、クアンスティータの名前は出せないのだ。
 本物はいるかどうかは解らないが、偽者を名乗るクアンスティータは実在する。
 それが、常識となっていた。
 クアンスティータに対する恐怖心はこの偽クアンスティータ達が築いていると言っても過言ではなかった。
 噂では偽クアンスティータとは10種類存在すると言われている。
 その偽クアンスティータ達はキャリアの故郷である、地球上でも存在する生物の要素を取り込んでいると言われている。
 キャリアはファーブラ・フィクタ星系にたどり着くまでの間に偽クアンスティータ達が先頭になって組織しているクアンスティータ・ファンクラブという集団が居るというのを聞いて震え上がっていた時の事を思い出した。
 当時はクアンスティータというのは化獣の名前ではなく、組織の名前だと思っていた。
 とんでもない数の構成員が居る超巨大組織――
 そう、認識していた。