今現在居るのは闇の星、テネブライ。
 味方はフォールのみ。
 テネブライなので、キャトラからの手助けは不可能だ。
 対する現れた敵は、3級使愚魔ブッソーだ。
 見た目は普通の男性と変わらない。
 だが、内からこみ上げるような殺意がただ者ではないと言っていた。
 見た目では解らない、彼を3級たらしめる何かを持っているのは明らかだった。
 向かってくるブッソー。
「休んでいろ、キャリア、俺がやる」
 多数で少数を叩く事を嫌うフォールが前にでる。
 彼も実力者だ。
 例え3級といえど、引けを取るものではない。
 土刀(どとう)にエネルギーを送り、刀身の形を変えながら切り裂きにかかる。
 が、次の瞬間――
 ドオン……
 というもの凄い大きな音がして、辺りが吹き飛ばされた。
 キャリアは寸前の判断で、横からフォールを抱え、その場を瞬間移動していた。
 自爆――
 ではなかった。
 爆発物と自分を一瞬にして入れ替える力――それが、ブッソーの力だった。
 恐らく、離れた位置に爆発物をたくさん隠し持っているのだ。
 それで、キャリア達がブッソーに向かって行った瞬間に自らの身体と爆発物を入れ替え、そのまま爆発させる。
 それが、このブッソーの戦闘スタイルだった。
「残念、これで終わったと思ったんだが……」
 ブッソーが再び姿を現す。
 自らの身体は安全地帯に飛び、逆に危険物を相手の前に出現させる――
 それは厄介な力と言えた。
 攻撃が当たる前に入れ替えられてしまってはどうにも出来ない。
 そう考えたキャリアだが、フォールは、
「もう、手を出すな。次は俺だけでいく」
 と言った。