それから――
「ちょっと、聞いてるの?」
 あ、いけない、いけない。
 自分の世界に入っていた。
 しっかりと部屋を案内しないとね。
「ごめんなさい、リノン様。案内の続きですね。後はねーちゃんの部屋と二人の妹の部屋が残っているんですけど、三人とも僕が入ると怒るんで僕は案内出来ないんですよ。で、一番最後に残ったのが――お待たせしました、僕の部屋です」
「待ってないから、それ――もう良いわ、大体、解ったから」
 そんな――
「ま、待って下さい。僕の部屋って言ったらメインじゃないですか。それを外してこれまでの部屋の案内に何の意味が……」
「あるじゃない、私が寝泊まりする部屋を案内したんでしょ?」
「いや、それもありますけど、僕の部屋に女の子を招待するっているメインイベントがあるじゃないですか」
「メインというより、いらないイベントじゃない、それ?」
「い、いりますって。僕の部屋の素晴らしいコレクションで、リノン様のハートをゲットするという大事なイベントが」
「だから、いらないんじゃないの」
「す、すると既に、リノン様は僕にくびったけだという……」
「んなわけあるかぁ、私はあなたの部屋に興味が無いって言っているのよ」
「す、素敵な部屋なんです。是非、是非、見て下さい。見たら惚れ直すんで」
「怪しい小道具があるとしか思えないから」
「そんなことありませんから。綺麗に整頓されていて美しい部屋なんですから」
「……解ったわよ。一応、お世話になるんだし、お情けで行ってあげるわよ」
「ありがとうございます。絶対気に入りますから」
 僕は行きたくて行きたくて仕方なさそうにしていたリノン様を部屋にご招待した。
「……絶対に気に入るって言って無かったっけ?」
「はい、凄いでしょ」
「確かに凄いかもね。女の子をこんな部屋に招待する気持ちになれるあなたのおかしな神経が」
「見て下さい。部屋中、女の子でいっぱいです」
「部屋中女の子の隠し撮り写真でいっぱいね」
「僕の集大成です」
「何が集大成よ。自分の姉の抱き枕まで用意して――こんな部屋に女の子が来たら一発でひくわよ」
「抱き枕だけじゃありません。見て下さい、このおっぱいマウスパットを!腕をこうして――」