にーちゃんの野望はにーちゃんを抱きたい。
 この二つの野望が合わさった時、僕らは共に行動したんだ。
 出来れば、どちらも良い思いをしてと思っているんだけど。
 それなのに、殴るなんてヒドイなぁ。
「どの辺が、みんなが幸せになれる心温まる話なのよ?聞いてて呆れたわよ」
「リノン様、僕らを見捨てるの?」
「見捨てるとかそういう問題じゃないわよ。そもそも私、脱皮の能力なんて持ってないわよ。私は蛇遣いであって、蛇じゃないの。脱皮なんて出来ないわよ」
「何だと?それじゃ、肌が荒れるのを覚悟して、わざわざオレがこんな夜更けに出向いた意味がないじゃないか」
「私だってこんなとんちんかんな願い事をされるためにシエルの胸くそ悪いおっぱいをガン見させられるとは思っていなかったわよ」
「リノン様を刺激するのはおっぱいを見せるのが一番だからね」
「私はおしりのラインに自信を持っているの。女の子の魅力はおっぱいだけじゃないのよ。おわかり?坊や」
「僕はおっぱいでもおしりでもオッケーです。でも、にーちゃんのが一番良いので、にーちゃんを下さい」
「お前、そんな事、考えていたのか?これから千メートル以上オレに近づくな」
「そんな、にーちゃん、それじゃ一緒に暮らせないよ」
「オレはお前に抱かれたら犬にかまれたとでも思って我慢するように思っていたのに」
「それ、褒めてるの?」
「にーちゃんに、捨てられたら僕は他の女の子に走るしかなくなっちゃうじゃないか」
「いや、それが、普通だから……」
「にーちゃん、僕を捨てないで」
 僕はにーちゃんに縋った。