私の油断が伝染したのか諷太君も油断していた。
 二回戦で強敵に出くわす訳がないと思っていたのだ。
 対するチームオアシスの先鋒フェイロン君は、【龍】を持ってきていた。
 オリジナル作品ではないが、素晴らしい出来のICだった。
 万全の状態で挑んできたフェイロン君に対して、完全に油断している諷太君――
 結果は火を見るよりも明らかだった。
 まさかの敗北に呆然となる諷太君。
 相手を完全に舐めきっていた彼は戦闘の時も相手を見くびっていた。
 その大きな隙をつかれ一挙に攻撃されあっという間に敗れてしまった。
 猿も木から落ちる。
 弘法も筆の誤り。
 どんなに優れたプレイヤーも時には敗れる事もある。
 増して、手を抜いていたらなおさらだ。
 これを機に、諷太君には反省してもらうとして、問題はここからだ。
 オーダーを発表してしまった後だから、メンバー変更は本当の緊急時でも無い限り出来ない。
 つまり、次の揺花ちゃんとみらちゃんは必ず勝たなくてはならないのだ。
 最悪でもみらちゃんにも引き分けにはなって貰わなければ、地球代表戦はここで終わりとなってしまう。
 大将のみらちゃんにいらない心配をかけてしまった。
 みらちゃんだけじゃない。
 この事態に動揺して揺花ちゃんまで敗れたら目も当てられない。
 ここは一つ、確実に一つずつ勝っていかないといけない。
 中堅の揺花ちゃんは【ストロベリードラゴン】。
 彼女のオリジナルICで、口から炎の代わりに大きなイチゴを発射するらしい。
 身体はファンシーなピンク色。
 彼女らしい作品だ。
 対するライト君は【ツインヘッドドラゴン】。
 これもオリジナルドラゴンだ。
 奇しくもドラゴン対決となった。
 パッと見の印象ではライト君の【ツインヘッドドラゴン】の方が強そうだ。
 だけど、見た目は関係ない。
 想像力の結晶として、どちらが完成度が高いかでそのICの戦闘力は決まるし、強いからと言って必ず勝てるという事もない。
 油断していたら負ける事だってある。
 今回はこの言葉を私自身に送りたい言葉ではあるが。