彼にしてみれば、血の一滴の代償で済むベリーフィットで勝負を決めたかった所だったのだが、フェンディナに敗れてしまっては残る2名の内のどちらかを出すしかない。
 だが、残る2名も代償を必要とする。
 それもベリーフィットの様な簡単な代償ではない。
 1つは全財産の10分の1の財を、もう1つは10年分の寿命を代償としている。
 他人がどれだけ傷つこうと全く気にしないが自分が少しでも傷つくのはもの凄く気にする器の小さい男であるゲスデゲスは何とか、残る2名を使わずに済ませたかった。
 が、そうも言っていられなくなった。
 10分の1の財か、10年分の寿命か――
 しばらく考えを巡らせ、10分の1の財を代償とする事にした。
 10分の1も財を失うのは惜しいが、マザー神樹を全て売り払えばおつりが来るくらいだと判断したのだ。
「10分の1もくれてやるんだ。これで勝てなければお払い箱だからな。目覚めろマージン」
 2名目の切り札が目覚める。
 これもやっぱり女性型だ。
 このパターンで行くと3名目も恐らくは女性型だろう。
 マージンと呼ばれた女性型の切り札は、上半身は女性、下半身は球状の物体となっていた。
 黒い雪だるまの頭の部分が女性の上半身になっているという状態だ。
「イエス。マイマスター」
 マージンが起動する。
 どうやらナノマシンレベルのロボットタイプの様だ。