部下は、
「や、奴らとはアーウン四兄弟の事でしょうか?」
 と言った。
 かなり怯えている様子だ。
「そうだ。奴ら以外に誰がいる。それと、残る3名は、解っているな」
 とゲスデゲスは命令した。
 どうやら、切り札中の切り札をようやく連れてくる事にしたらしい。
 残る7名の中でフェンディナに勝つ者を出さないとゲスデゲスはマザー神樹を諦めなくてはならなくなるので、必死なのだろう。
 吟侍の方は残る3名の事の方が気になったので、アーウン四兄弟戦はとっとと終わらせたいと思った。
「フェンディナ、ちょっと良いか?」
「なんでしょうか?」
「アーウン四兄弟ってのと4対1で戦って見てくんねぇかな?ダメか?」
「そうですね……今までのレベルくらいであれば、私は別にかまいませんが……」
「そっか、サンキュー、じゃあ、それで行こう、おーい、ゲスデゲスさん、一回チャンスをやるよ、フェンディナがアーウン四兄弟ってのと4対1で戦ってくれるそうだ」
 とゲスデゲスに提案する。
 ゲスデゲスにとっては、フェンディナを倒すまたとないチャンスだ。
 吟侍にとっても退屈な試合をさっさととばせて時間の節約になると考えた。
 彼の興味はゲスデゲスに対してはあまり無くなっていた。
 それよりもゲスデゲスの記憶からさぐったルックマン教授の教え子達を探してバトルした方が良いような気がしていた。
 だが、途中で投げ出すという訳にもいかない。
 これで棄権でもして負けたなら、ゲスデゲスにマザー神樹を刈り取らせるのを許してしまうことになるからだ。
 これはこれで決着をつけてから次に進まないといけない。
 まずは、アーウン四兄弟を片付けて、その後の3名にも勝利してこの件は終了と考えていた。