大物の偽者を名乗るくらいだからそれなりには力があるのだろうが、結果からみれば、
「ハズレか……」
 と吟侍はつぶやいた。
 そもそも、目の前に居る男が本物であれば、切り札として、大将くらいやっていてもおかしくはない。
 それが先鋒として出てくるという事は実力的には中途半端なのだろう。
 何も最後に出てくる者が最強だとは限らないが、目の前に居る男からは偽者臭がぷんぷん匂って来ていた。
 そういう事情がわからないフェンディナは、
「あの……ルックマン教授という方はどのような方なのでしょう?」
 と聞いていた。
 吟侍は、
「気にすんな。そいつは本物じゃねぇ」
 と軽くアドバイスをした。
 それが聞こえたのか、目の前の出席番号41番が、
「偽者だと言いたいのか?このバスター様を……」
 と言った。
 吟侍にとっては、偽者の名前がバスターだろうがバスタブだろうが関係なかった。
 大方、金に目が眩んで雇われたという口だろう。
 ルックマン教授の生徒というのはある程度ポリシーを持って活動しているらしいから、事の善悪はともかくとして、バスターのような小者ではないのだろう。
 吟侍はとりあえず、このゲスデゲスの件が片付いたら、今度はルックマン教授の生徒ってのを追って見るかと考えていた。