そんな吟侍の心の葛藤を知ってか知らずか、フェンディナは吟侍を頼りにしていた。
「吟侍さん、あの方は一体、何をなされているのでしょう?」
「う~ん、なんだろうな?充電……しているようにも見えるけど……聞いてみるか」
「そうですね」
「すんません、おいら達は旅の者なんだけど、あんた達は一体、何してんのかな?」
 吟侍は見ず知らずの少女に声をかける。
 その少女も含めて、複数の人間らしき存在が吟侍達の近くに居るが、全員、しっぽのようなものが生えていて、それを目の前の大きな木の根っこの部分に突き刺している。
 大きな木は光っていて、その光がしっぽのある人間達に注がれているような印象を受けた。
 吟侍の質問に、聞かれた少女が答える。
「私達は充命人(じゅうめいじん)という種族です。このマザー神樹(しんじゅ)に一ヶ月分を過ごすためのエネルギーをいただいて生活をしています」
「へぇ~、そうなんだ。あ、おいら、芦柄 吟侍(あしがら ぎんじ)っていうんだ。こっちは、フェンディナ」
「フェンディナ・マカフシギです」
「私はプレミアと申します」
「プレミアさんか、よろしくな。おいら達は冒険者としてこの世界に来たんだけど、何か冒険っぽいものとかはないかな?」
「冒険……ですか?」
「あぁ、そうだ」
「申し訳ありませんが、そのようなものは存じ上げません。ただ……」