だが、攻撃のためには、スパンキャは浮上してくるはずだ。
 その少ないチャンスに攻撃を当てなくてはならない。
 カミーロは飛行機から飛び降りた。
 いや、飛び降りた様に見せかけた。
 光の屈折を利用して、カミーロが海上に落ちた事を演出して見せたのだ。
 誘いに乗って、スパンキャが浮上する。
 そのチャンスをものにして、カミーロは簡易飛行機を刃に変えて突っ込んだ。
 見事急所に当て、スパンキャを倒す事に成功した。
 大事に飛行すればチャンスはいくつかあったかもしれないが、最も油断するのは最初の囮に引っ掛かった時だと判断した彼は最初のチャンスに全てをかけて、簡易飛行機に全てを賭けて勢いよく突っ込んだのだ。
 簡易飛行機には【完全浄化】の効果を与えていたので、スパンキャの急所に当たったのはそれで致命の一撃となった。
 勝つには勝ったが一歩間違えればカミーロの方が倒されていたかも知れない戦いだった。
 刺客を倒した事によって、コーサンの待っている方向が確定した。
 この先、西に進めば、コーサンが待ちかまえているだろう。
 どのくらい進めばコーサンにたどり着くかは解らない。
 コーサンにたどり着くまでにはいくつか壁が立ち塞がるかも知れない。
 だが、それらの先には彼女が待っている事は確かだろう。
 カミーロは再び歩みを進めた。
 しばらくすると辺りは闇に包まれた。
 周りの景色がよく見えない。
 闇色の霞、闇霞(やみがすみ)といったところか。
 カミーロは慎重に歩を進める。
 かすかな気配が三つ。
 土地の記憶をたどるとどうやら今までと違う年代の強者のようだ。
 時代から考えてみると今まで出て来た強者の年代よりも数百年は昔の年代だ。
 そう──同じ土地でも歴史が違えば、関わってくる強者も違う。
 例えば、同じアームベルト保持者でも時代によっては実力が激しく上下する。
 強い時代もあれば弱い時代もあるのだ。
 気配から力量を推測すると今までの時代よりも多少レベルが落ちるようだ。
 だが、相手は三名いる。