実際に彼女と戦わなければならなくなった時、本当に戦えるのか?
 情けをかけて彼女に殺されてしまい、本当の意味での彼女の魂を救う事が出来なくなってしまうのではないか?
 そんな不安も出て来た。
 だが、答えはいつか出さなくてはならない。
 いつかは追いつくのだから。
 追いついて彼女と戦う時になって答えを出さなくてはならないのだ。
 迷っていられるのは追いかけている今の内だけだ。
 カミーロは再び、歩を進める。
 今度は道しるべとなるべく、立ちふさがる障害が見えない。
 完全に、手探りでコーサンを探すしかない。
 考えろ。
 考えるのだ。
 コーサンならばどう動く?
 まともな心を無くしてしまったとは言え、相手は愛するコーサンなのだ。
 彼女ならば、どう動く?
 ずっと彼女を見て来た自分であれば解るはずだ。
 考えろ。
 考えるのだ。
 カミーロは思考を巡らせた。
 今までの彼女の行動からも彼女の動きの癖みたいなのは出ている。
 彼女の気持ちになって、次の行動を予測する事に集中した。
 すると彼女の間合いのようなものが見えてきた。
 恐らく、しばらくは、気配を絶って辺りを探索し囮となる幻影を遠距離で作った後、その死角となる位置に移動する。
 それが彼女の行動予想パターンだった。
 だとすれば、彼女の本命――とまでも言わないまでもかなりの強者を見つけるのが先だ。
 それから囮となる位置まで移動し、幻影を作ってから、元の位置まで移動し、目をつけた強者の幻影をじっくりと作っていく。
 ならば、幻影が現れた所は無視してそこから死角となる位置をあぶり出して、そこへ向かう。
 そうすれば、彼女との距離は一気に縮まるだろう。