フィンガーベルトとは伝説の駆け出しのような存在で、各惑星にたくさんいたらしい。
 実力的にはかなり腕が上がるだろうが、まだ、カミーロの手に負えないような相手ではないだろう。
 とは言え、油断出来る相手ではないというのが、彼の出した結論だった。
 そのフィンガーベルトを一つ所有していた存在が、この森には三名存在していた。
 つまり、三名、強敵かも知れない幻影が作り出されるという事になる。
 だが、カミーロにとっては、この地でゆっくり戦っている暇はない。
 彼が会いたいのはこの森の強敵ではなく、コーサンなのだから。
 例え、幻影達にとって、1日しかない活動期間だとしても、それら全ての相手をしている余裕はないのだ。
 森が作られたという事はこの地をコーサンが訪れているという事の証明でもある。
 コーサンは訪れてもいない土地に幻影を作り出す事は出来ないのだから。
 幻影達を突破していった先に、コーサンが居る。
 それが解っているからこそ、敵地だろうが、何だろうが押し通る価値がある。
 幻影とは言え、1日は実体があるので、木の枝を伝って進む事が出来る。
 森の中では下を行くのは危険が多い。
 木の中に身を隠しながら進む方が安心できた。
 それでも、敵は目ざとくカミーロを見つけ、木の枝を伝って襲って来た。
 軽業師の様に身の軽い敵を相手に、これまでの様に握手をするという訳にもいかない。
 カミーロは自身の影を光の様に変えた。
 言ってみれば光影(こうえい)だ。
 光の影には邪悪な存在に対する浄化効果がある。
 影を変質化させ、光の刃で、敵を浄化して行った。