班の班長からは【ウェポンテイル】の危険性についての説明はあった。
 【紅蓮】の対抗組織の中でも二人が所属している【プレゼントーイ】は【兵宮】は三十機程所有しているが、いずれも【オーソドックススタイル】のみの生産能力しかない。
 【ウェポンテイル】の戦闘能力はしっぽ一本であれば、だいたい、【オーソドックススタイル】の戦闘能力の二倍程度だが、九本になるとその戦闘能力は二十倍になると言われている。
 単純計算して、九本のしっぽの【ウェポンテイル】を相手にするのには、最低でも【オーソドックススタイル】二十体必要となるという事になる。
 【ウェポンテイル】のしっぽは増えれば増える程、操作が難しくなると言われているが、材料さえあれば、作る事自体は難しくないとされている。
 【ウェポンテイル】の創作は【オーソドックススタイル】の創作よりも時間がかかるとは言え、いたずらに量産されたら、【プレゼントーイ】だけでは、止めるのは荷が重い。
 その不利な状況を打破するには、大元の【兵宮】自体を突き止めて、それを操作している人間を捕獲または、始末して、【兵宮】を奪う事が先決と言えた。
 残念ながら、第三組織以上の組織は、下級の鉱物兵器での争いには出てこない。
 わざわざ自分達が出てくるまでもないと思っているからだ。
 【紅蓮】の暴走は、第四組織の組織で解決するしかないのだ。
 だが、そんなことはフェリクスやアウローラにとってみれば迷惑な話でしかなかった。
 二人は素性がバレる前にいかにして、この争いから抜け出すかについて考えるしかなかった。
 フェリクスの姉たちの行方は依然として誰もわからない状態だ。
 気になっていた相手、アウローラと行動を共にすることはできるようになったが、それで安心という訳ではない。
 自分達の素性が解ってしまったら、何をされるかわからないという緊張感が常につきまとうのだ。