02 5回の予備戦フテラ・ウラVSガート

 予備戦の第二試合はフテラ・ウラとガートという選手の闘いが行われる事になった。
 全く知らない相手同士……という訳ではない。
 フテラ・ウラの方には吟侍達はすでに出会っている。
 海空の後に出会った、自分こそがクアンスティータに次ぐ、№2だと言っていた三人の怪物女、その内の一人だ。
 しっぽの生えた緑の(身体の)女。
 そんなイメージで吟侍はとらえていた。
 やはり、王杯大会エカテリーナ枠に出て来たようだ。
 対するガートという選手──これも人間じゃない。
 吟侍は知らなかったが彼の心臓部にあるルフォスの世界の隙間から試合をのぞき見していたウィンディスがその正体について知っていた。
 元々、親戚の子の戦いぶりを見るかのように、前のフェンディナの試合を見ていたウィンディスだったのだが、ガートに対しても興味を持った。
「あら、珍しい、あれ、師主族ラスティズムじゃないの?しっぽが翼の様になっている翼尾(よくび)ウイング・テイル、肩の部分にある突起物は肩角(けんかく)ショルダー・ホーン、背中の光輪は光円陣(こうえんじん)ライト・サークル、……うん、間違いない。三つの特徴を持っているからそうだわ」
「何か知ってるのか?」
「えぇ、まぁね。あれ、竜族より高等な種族って言われている師主族よ。とても純度が高い魔法のようなもの、稀法(きほう)ってのを使うわ」
 聞いた事がない単語がならび、吟侍はウィンディスにさらに尋ねる。
「稀法ってのは?」
「例外はいくつもあるから確実にそうだとは言えないんだけど、能力浸透度が恐ろしく高い魔法っていうのが稀法だと思ってもらえば良いわ」
 能力浸透度というのは魔法などの効果が相手に伝わる純度の事を言う。