カノンはにっこり笑い、また無言歌を歌う。
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 言葉にはなっていない。
 だが、それでも、それぞれの存在の思いに深く繋がるキーワードがそれぞれ伝わってくる。
 全く声が聞こえないのに、それでも感動から涙がこぼれてくる。
 カノンは無言歌を歌いながら、クアンスティータ学を駆使して、【スーパーナチュラル】の膨大過ぎるエネルギーを外に逃がす仕掛けを作っていった。
 ――そう、誰も実際に起きている事を実感出来ずにいるが、今現在、既に【スーパーナチュラル】は起きていた。
 ただ、ごく自然に流されているから、上位絶対者達以外、誰も起きていることに気づかないのだ。
 本来ならば、【スーパーナチュラル】は時空をも簡単に歪める大惨事になっていた。
 だが、惑星アクアの殆どの者が心静かにカノンに協力してくれているために、歪みは極僅かなものになっていたのだ。
 大惨事どころの騒ぎではなかったはずのものが、極自然な、自然現象に姿形を変えている。
 その現実を目の当たりにした、上位絶対者達はこれを【聖女カノンの奇跡】とよんで賞賛した。
 【スーパーナチュラル】が起きているという事は恐らく、惑星ファーブラ・フィクタあたりでは、クアースリータ誕生で大騒ぎになっているだろう。
 だが、最も影響が出るはずだった惑星アクアでは、静かにその時を過ごせている。