心が弱っている彼ら彼女らに対し、カノンはフワッと包み込むような支援を続けた。
 比較的、【うしろめたさ】の度合いが低かった者はすぐに自信を取り戻して回復した。
 それでもなお、病に倒れる他の者に対して優しく包み込むような語りかけを行っているカノンを見た者達は、
「おぉ……女神様……」
 と涙を流した。
 彼女の姿は神々しく映ったのだ。
 彼女はなおも無言歌を歌い続ける。
「♪………………………………………………
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………………………………………………………………♪」
 無言歌と一口に言っても、様々なバリエーションが感じられた。
 歌っているのは無言の歌であるはずなのに、様々な感覚が感じられたのだ。
 無言歌は無言歌でも次々と異なる無言のリズムが刻まれる。
 時には優しく、
 時には厳しく、
 時には悲しく、
 時には麗しく、
 時には寂しく、
 時には楽しく、
 時には眩しく、
 様々な変化をカノンの無言歌は演出した。
 カノンの周りに城にいた者達が集まってくる。
 女神、聖母へ救いを求めるかのように。
 歌は聞こえないのに聞こえる様な不思議な感覚があった。
 もはや、人の歌ではない。
 神の歌だ。