02 カノンの戦い


 歌優活動を続けながら【スーパーナチュラル】の研究も続けていたカノンに新たな問題が出た。
 上位絶対者のブランク・ジャンキーがカノンに勝負を持ちかけて来た。
 ブランク・ジャンキーは実力絶対主義者。
 彼よりも劣る力の者の話は聞けないと言われたとブレセ・チルマから告げられたのだ。
 ブレセ・チルマとしてはカノンが歌優の大会で優勝すれば、奴隷を解放すると約束したが、それはブレセ・チルマが支配している奴隷達の事で、他の絶対者達が支配している奴隷達にまで責任は持てないと言われたのだ。
 それは、カノンとしては寝耳に水の状況だったが、ブレセ・チルマの影響力のある奴隷だけでも解放出来れば、それは一歩前進、第一歩と考えても良いと思っていた。
 ――が、彼女の事をを聞きつけたブランク・ジャンキーがカノンに勝負を申し込んできたのだ。
 交渉のための待った無し、言うことを聞かせたかったら、ブランク・ジャンキーとの一騎打ちで自分を倒して見せろと言って来たのだ。
 今まで、出来るだけ、戦わずに済ませて来たカノンだったが、奴隷解放のためには、カノンが代表として、ブランク・ジャンキーを倒すしかない。
 だが、今のカノンの実力はユリシーズ達よりも更に実力は劣っている。
 戦わずに来たのだ。
 戦闘能力がアップする訳はない。
 普通の人よりは強い、その程度だ。
 彼女が強くなる方法、それは女神御セラピアの力を完全解放させるという事だ。
 人を傷つける事を良しとしない彼女はそれでもセラピアの力でブランク・ジャンキーを圧倒して叩き伏せなくてはならない。
 彼女は苦悩する。
 これと言った妙案も浮かばないまま、ブランク・ジャンキーとの勝負の日になってしまった。