が、
「避けなさい、琴太」
 とのアリスの声。
 瞬間的に避ける琴太。
 すると、偲の背後からレーザーショットを見舞った。
 セレナータのリフレクター能力による反射だ。
 油断をしていた偲は反応が遅れ、一瞬気がそれる。
 その瞬間、琴太が偲の心臓をつく。
 偲から鍵が飛び出す。
 後は回せば良い。
 偲の鍵に手を伸ばす琴太。
 が、一瞬遅く、時間を巻き戻され、回避されてしまった。
 着眼点は良かったが、ツーアクションであるキーアクションではダメだったようだ。
「おのれ……」
 不意を突かれて危なかった偲は再び、時の逆再生を使おうとする。
 が、
 ドックン……
 心臓の音のような感覚がして、強制的に時間が戻される。
「な、なんだ今のは?」
 琴太が驚愕する。
 アリス達は顔を歪め、
「く、クアンスティータ……」
 とつぶやいた。
 偲の時の能力が無効になる。
 それはすなわち、恐怖、不可能の代名詞、クアンスティータの誕生までのカウントダウンが始まった事を意味していた。
 あれだけ、自信たっぷりな態度だった、アリス達だったが、今は、まるで、捨てられた子犬の様に、意気消沈している。
 何か恐ろしい事が始まる。
 何が起きるかわからないが、とにかく恐ろしい。
 そんな感覚に包まれた。
 予想外の事態だったのか、偲達も撤退した。
 偲との決着はつかなかった。
 が、その後ろに居るティアグラ、それよりも遙かに恐ろしい化獣が生まれ出ようとしているという感覚だけはヒシヒシと伝わってきた。
 琴太はビックリするくらい急成長を果たした。
 が、その琴太の成長が全く意味をなさないくらい強大な何かの波動を感じた。
 琴太達はドロシーのテレポートで土の神殿へと戻り、次の対策を相談する事にした。


続く。