ほとんど反則技と言っても良いような能力を持っているのにそれでも、クアンスティータが怖いのかというとそれは肯定であろう。
 何しろ、その時の操作という力は吟侍でさえ、能力破壊という事で破る事が出来る。
 それに、琴太もキーアクションで、能力分解という事で、打ち破る事が不可能ではない。
 クアンスティータにとっては全く取るに足らない力でしかないのだろう。
 こういう手練れすらも恐れるクアンスティータとはいったい何なんだろうと思う、琴太だったが、今はそれを気にしていても仕方がない。
 今は、敵に集中するべきだと、気を引き締め直した。
 しばらく待っていると惑星テララを震わせるほどのエネルギーをアリスが感知した。
 グァンマレイによるガンマ線バーストが引き起こされたのだ。
 星の崩壊が始まる。
 ──が、すぐに、星が元通りになった。
 惑星ファーブラ・フィクタの近くにある四連星にはクアンスティータの影響が少なからずある。
 惑星の再生能力というのも少なからずあるのだ。
 近くの風の惑星、ウェントスも一度破壊されたが、脅威の再生能力で、星は瞬く間に再生した。
 恐らく、吟侍達の向かっていたウェントスでも何かがあったのだろう。
 そして、琴太の居る惑星テララでも同じように再生された。
 壊れた惑星がより強固になって元通りになる……
 これは明らかに異常な出来事だ。
 信じたくはないが、クアンスティータの誕生というのは近い。
 そう信じざるを得ない状況だった。
 アリスはグァンマレイの引き起こしたガンマ線バーストを解析。
 倍の出力でグァンマレイを狙い撃ちにした。
 が、今度は、惑星テララはびくともしない。
 明らかに強固になったという事の証明でもある。
 グァンマレイはそのまま、リタイアした。
 リタイアと言っても死亡ではない。
 それだけ、グァンマレイの耐久力も優れているという事だ。
「一人、一倒(いっとう)って事で良いわね。じゃあ、私は休ませてもらうわ」
 とアリス。
 続けて、ヴァートスによるブラックホールの生成が始まったが、ドロシーによる超錬金術、ブラックホールの逆生成により、無効化され、サイコキネシスによる追加ダメージで、ヴァートスは倒れた。
 続く、トリニューロによる毒性物質の雨による攻撃はウェンディは砂嵐となって全て吸収。
 目に見えない部分で、トリニューロの毒性物質を分解して、倒した。
 ウェンディは
「後はお前だけだ」
 と琴太に合図を送った。
 何となく味方についてくれていたが、アリス達はこの強敵を難なく倒すほどの力を持っている事に驚いた。
 クアンスティータに全滅寸前まで追い込まれたという事があるので、そんなに大したレベルではない印象が今まであったが、それは間違った解釈だった。
 彼女たちは相当強い。
 クアンスティータが強すぎるだけなのだ。
 敵の数はアリス達が減らしてくれたので、後は、琴太とウォワリの一騎打ちとなる。
 ウォワリの能力は時間と空間の操作なので、非常に厄介だ。
 クアンスティータが存在しなければ、かなりの強者として認識されていても不思議ではない。
 強者が強者ではなくなる時がやってくる──