017 ミスターグッズのアイテム
「うーん、これと、これと、これが欲しいところだけど、予算が……」
Xくんは悩んだ。
良心的な価格で定評のあるミスターグッズのアイテムだが、長期間の冒険に耐えられるような良質の物となると、多少、値がはるのは仕方がないことでもあった。
近場の冒険の依頼は比較的あるが、それだと、危険とは無縁のバカンス的な冒険となる。
そうなると、やはり、多くの報酬は請求出来ない。
それでも、数をこなせば、それなりに収益にはなるが、従業員が、卯月とXくんだけなので、手分けをしても大した金額にはならない。
経営の事を考えると、やはり、少し遠くの危険地帯への冒険案内も視野に入れないと行けないが、現在の装備だと心もとないのだ。
だから、せめて、いくつかだけでも良い物を装備して、冒険に出たい所だけど、懐の方が寂しい状態になっている。
父、師走に泣きつくかとも思うが、父には二人だけで会社を運営出来るという所を示したいので、その選択は最後の最後の手段として考えている。
ミスターグッズ以外の職人を選択すれば買えるが、よく解らない職人の作ったアイテムに命を預けるのはちょっと怖い。
だから、どうしても欲しいのだが、買ってしまうと、食費を削る事になる。
食費を削るのは体力勝負のクエスト・ガイドにとっては危険を伴う。
食事は取れる時に取って、しっかり体力をつけておくのはクエスト・ガイドにとっては必須の条件とも言える。
ならば、どうするか?
それを考えていた。
「お金、足りないの?貸そうか?」
と、声をかけてきたのは先ほど、別れた弥生だった。
彼女は買いたいアイテムを無事に見つけ戻ってきたのだ。
「本当ですか、弥生さん?」
Xくんとしては嬉しい提案ではある。
だが、卯月としては……
「条件があるんでしょ?」
だった。
「まぁね。タダでという訳にはいかないわね。こっちも商売だし」
弥生はすました顔でそう言った。
「な、何、条件って?」
「X様を引き抜きたいわ」
「何、言ってんのよ。そしたら私、一人になっちゃうじゃない」
「そうね。だから、トレードしましょ。私の方は10人、クエスト・ガイドを出すわ。みんな優秀よ。X様にはそれくらいの人数と交代しないと釣り合わないからね」
「やだやだやだ。嫌だよ、そんなの」
「もちろん、それだけじゃないわ。このアイテムショップに売っているミスターグッズのアイテム全てが買えるくらいのお金も無償提供するわ。どう?、良い話でしょ」
「どこが、Xくんは渡さないもん」
「X様はあんたのものじゃないでしょ」
「うちの社員だもん」
「なら、この話は無しね」
「ぐぬぬぬぬ……」
「品の欠片もないわね、それ」
卯月は歯噛みし、それを下品と評する弥生。
姉妹喧嘩は止めて欲しいと思わず、ため息がでるXくんだが、
「ここはどうだろう、弥生さん。君が提案する勝負をして、勝ったら、報償をいただくと言うのは?もちろん、うちが負けたら対価を支払うよ」
「X様がそうおっしゃられるなら、私としてはそれでもかまいませんわ」
「うちとして欲しいのは三つ、スキルコピードールとアーステント、スカイエスケープなんだ。それに見合った条件を出して欲しい」
Xくんは弥生に三つのアイテムを請求した。
まず、スキルコピードールはクエスト・ガイドのスキルをある程度、コピー出来る人形の事だ。
社員が卯月とXくんだけでは、どうしても人数が心もとない。
理由は冒険案内等をしている間は冒険希望者の対応が取れない事だ。
どうしても、効率が悪くなってしまう。
なので、せめて事務スタッフなどを雇うかしたいところだが、今はあまりその余裕が無い。
ならば、どうするか?
一人が冒険に出て、もう一人が冒険の募集の受け入れをすると言う事になる。
そこで役に立つのがスキルコピードールだ。
本人がいけなくてもスキルコピードールにいけない方の情報を入力しておくことで、ある程度の代わりになる。
一般用のスキルコピードールはせいぜい体術程度のコピーが関の山だが、ミスターグッズのスキルコピードールは三回以上のマジックスキルコピーも可能になっている。
さらに、使われている魔法石の純度も比較的高い。
お買い得中のお買い得という感じになっている。
これは是非とも手に入れたいところだ。
次に、アーステントだが、遠方の冒険になると、やはり安全地帯での睡眠も必要となる。
事前に確保出来ればそれに越したことはないのだが、無理な場合は地中にテントを張ってやり過ごすのが比較的安全策と言える。
アーステントは地中にテントを張ってくれるアイテムなので、是非とも手に入れたいアイテムだ。
通常のアーステントは一回限りの使い捨てだが、ミスターグッズのアーステントは大事に使えば、10回は使用できるように頑丈にできている。
最後はスカイエスケープだが、緊急脱出装置になる。
命の危険にさらされる危険に見舞われた時、空中に脱出するものだ。
とは言っても、空を飛ぶ敵に対してはあまり意味がないが、ミスターグッズのスカイエスケープはステルス機能も搭載しているので、そのあたりはありがたい機能と言える。
冒険としては危険を伴う遠方を選択したいので、最低限、これだけは手に入れておきたかった。
「うーん、これと、これと、これが欲しいところだけど、予算が……」
Xくんは悩んだ。
良心的な価格で定評のあるミスターグッズのアイテムだが、長期間の冒険に耐えられるような良質の物となると、多少、値がはるのは仕方がないことでもあった。
近場の冒険の依頼は比較的あるが、それだと、危険とは無縁のバカンス的な冒険となる。
そうなると、やはり、多くの報酬は請求出来ない。
それでも、数をこなせば、それなりに収益にはなるが、従業員が、卯月とXくんだけなので、手分けをしても大した金額にはならない。
経営の事を考えると、やはり、少し遠くの危険地帯への冒険案内も視野に入れないと行けないが、現在の装備だと心もとないのだ。
だから、せめて、いくつかだけでも良い物を装備して、冒険に出たい所だけど、懐の方が寂しい状態になっている。
父、師走に泣きつくかとも思うが、父には二人だけで会社を運営出来るという所を示したいので、その選択は最後の最後の手段として考えている。
ミスターグッズ以外の職人を選択すれば買えるが、よく解らない職人の作ったアイテムに命を預けるのはちょっと怖い。
だから、どうしても欲しいのだが、買ってしまうと、食費を削る事になる。
食費を削るのは体力勝負のクエスト・ガイドにとっては危険を伴う。
食事は取れる時に取って、しっかり体力をつけておくのはクエスト・ガイドにとっては必須の条件とも言える。
ならば、どうするか?
それを考えていた。
「お金、足りないの?貸そうか?」
と、声をかけてきたのは先ほど、別れた弥生だった。
彼女は買いたいアイテムを無事に見つけ戻ってきたのだ。
「本当ですか、弥生さん?」
Xくんとしては嬉しい提案ではある。
だが、卯月としては……
「条件があるんでしょ?」
だった。
「まぁね。タダでという訳にはいかないわね。こっちも商売だし」
弥生はすました顔でそう言った。
「な、何、条件って?」
「X様を引き抜きたいわ」
「何、言ってんのよ。そしたら私、一人になっちゃうじゃない」
「そうね。だから、トレードしましょ。私の方は10人、クエスト・ガイドを出すわ。みんな優秀よ。X様にはそれくらいの人数と交代しないと釣り合わないからね」
「やだやだやだ。嫌だよ、そんなの」
「もちろん、それだけじゃないわ。このアイテムショップに売っているミスターグッズのアイテム全てが買えるくらいのお金も無償提供するわ。どう?、良い話でしょ」
「どこが、Xくんは渡さないもん」
「X様はあんたのものじゃないでしょ」
「うちの社員だもん」
「なら、この話は無しね」
「ぐぬぬぬぬ……」
「品の欠片もないわね、それ」
卯月は歯噛みし、それを下品と評する弥生。
姉妹喧嘩は止めて欲しいと思わず、ため息がでるXくんだが、
「ここはどうだろう、弥生さん。君が提案する勝負をして、勝ったら、報償をいただくと言うのは?もちろん、うちが負けたら対価を支払うよ」
「X様がそうおっしゃられるなら、私としてはそれでもかまいませんわ」
「うちとして欲しいのは三つ、スキルコピードールとアーステント、スカイエスケープなんだ。それに見合った条件を出して欲しい」
Xくんは弥生に三つのアイテムを請求した。
まず、スキルコピードールはクエスト・ガイドのスキルをある程度、コピー出来る人形の事だ。
社員が卯月とXくんだけでは、どうしても人数が心もとない。
理由は冒険案内等をしている間は冒険希望者の対応が取れない事だ。
どうしても、効率が悪くなってしまう。
なので、せめて事務スタッフなどを雇うかしたいところだが、今はあまりその余裕が無い。
ならば、どうするか?
一人が冒険に出て、もう一人が冒険の募集の受け入れをすると言う事になる。
そこで役に立つのがスキルコピードールだ。
本人がいけなくてもスキルコピードールにいけない方の情報を入力しておくことで、ある程度の代わりになる。
一般用のスキルコピードールはせいぜい体術程度のコピーが関の山だが、ミスターグッズのスキルコピードールは三回以上のマジックスキルコピーも可能になっている。
さらに、使われている魔法石の純度も比較的高い。
お買い得中のお買い得という感じになっている。
これは是非とも手に入れたいところだ。
次に、アーステントだが、遠方の冒険になると、やはり安全地帯での睡眠も必要となる。
事前に確保出来ればそれに越したことはないのだが、無理な場合は地中にテントを張ってやり過ごすのが比較的安全策と言える。
アーステントは地中にテントを張ってくれるアイテムなので、是非とも手に入れたいアイテムだ。
通常のアーステントは一回限りの使い捨てだが、ミスターグッズのアーステントは大事に使えば、10回は使用できるように頑丈にできている。
最後はスカイエスケープだが、緊急脱出装置になる。
命の危険にさらされる危険に見舞われた時、空中に脱出するものだ。
とは言っても、空を飛ぶ敵に対してはあまり意味がないが、ミスターグッズのスカイエスケープはステルス機能も搭載しているので、そのあたりはありがたい機能と言える。
冒険としては危険を伴う遠方を選択したいので、最低限、これだけは手に入れておきたかった。