10 いざ、開拓冒険へ
「え、Xくんさん……」
「あぁ、立場は貴女の方が上なので、Xくんで良いですよ」
「じゃ、じゃあ、Xくん……あの、何処行きます?開拓冒険」
卯月はXくんに最初の開拓冒険の行き先を相談する事にした。
まずは開拓冒険に出ないとサービスが始められない。
他の会社の様に人海戦術で、一度に複数の開拓冒険に出ることも出来ないので、一度に2、3カ所くらいは回りたい所だった。
「……そうですね……卯月さんも経験が浅いので比較的、近場の開拓をお勧めしますよ。慣れて来てから徐々に、遠方の地にも足を踏み入れて行く――それが妥当ではないかと」
「そ、そうね、私もそう思います。遠方に一カ所、回るより、近場で2、3カ所回って行ける場所を増やしたいし」
「僕はまずは、ここをお勧めします」
「ここ、……ですか?」
「はい、ここです。このあたりはビーチとして適した場所がありますからね。近場へ行く事になる冒険者達の多くはたいがい、冒険とは名ばかりのリゾート地、探索気分の方が多いですからね。サービスの一環として、ここはまず、おさえておくべきかと」
「リゾート気分……何か私の思い描いていたのと違うような……」
「と言いますと?」
「何かこう、危険と隣り合わせのワッと来てガッと返すみたいな」
「それは、むしろ遠方の冒険に多いでしょうね。近場ではそれほど危険な場所というのはあまり無いかと――でないと、人が安心して住めませんし」
「う~ん……」
「近場と言っても、全く危険が無い訳ではありませんよ。だからこそ、僕達が最初に安全を確認するんじゃないですか」
「そ、そうね」
「誰かがやらなきゃいけない仕事ですよ。選り好みは良くないと思いますけど?」
「そ、そうでした。ごめんなさい。反省します」
どうも卯月は頼りなかった。
これでは、どっちが責任者だか、わからなかった。
「後、この場所からそう遠く無い位置に行くとなると、ココとココですかね」
「ふむふむ……勉強になります」
真剣な表情で頷きながらメモを取る卯月。
それを見ていたXくんは、
「はは……」
「え?」
「あ、あぁ失礼……ちょっと懐かしいな何て――」
「何がです?」
「いや、懐かしい思い出を思い出してしまったような」
「へぇ~どんな思い出ですかぁ?」
「その人は良い所のお嬢様なんですけど、全然、お嬢様らしくないんですよ――ちょっと、ドジでどこか抜けているって言うか――何となく放っておけないって言うか」
「幼馴染みか何かの方ですか?」
「えぇ、まぁ、そうですね……」
「良いなぁ……私にも幼馴染みがいるんですよね。私達姉妹の道しるべ見たいな人なんですけどね」
「そ、そうですか」
まさか、Xくんの言っている幼馴染みが自分のことだとは夢にも思わず、卯月は根角との思い出話を語った。
Xくんも幼馴染みの名前を伏せて語った。
全く同じ思い出話をしているのだが、それが同じだと気付いているのはXくんの方だけだった。
「へぇ~何だかXくんとは昔からの知り合いみたい。話が聞けて良かったです」
「そ、そうですか?それは良かった」
「お互い、良い冒険をしましょう」
「そうですね。頑張りましょう」
出発前に卯月はXくんと誓いの握手をした。
「え、Xくんさん……」
「あぁ、立場は貴女の方が上なので、Xくんで良いですよ」
「じゃ、じゃあ、Xくん……あの、何処行きます?開拓冒険」
卯月はXくんに最初の開拓冒険の行き先を相談する事にした。
まずは開拓冒険に出ないとサービスが始められない。
他の会社の様に人海戦術で、一度に複数の開拓冒険に出ることも出来ないので、一度に2、3カ所くらいは回りたい所だった。
「……そうですね……卯月さんも経験が浅いので比較的、近場の開拓をお勧めしますよ。慣れて来てから徐々に、遠方の地にも足を踏み入れて行く――それが妥当ではないかと」
「そ、そうね、私もそう思います。遠方に一カ所、回るより、近場で2、3カ所回って行ける場所を増やしたいし」
「僕はまずは、ここをお勧めします」
「ここ、……ですか?」
「はい、ここです。このあたりはビーチとして適した場所がありますからね。近場へ行く事になる冒険者達の多くはたいがい、冒険とは名ばかりのリゾート地、探索気分の方が多いですからね。サービスの一環として、ここはまず、おさえておくべきかと」
「リゾート気分……何か私の思い描いていたのと違うような……」
「と言いますと?」
「何かこう、危険と隣り合わせのワッと来てガッと返すみたいな」
「それは、むしろ遠方の冒険に多いでしょうね。近場ではそれほど危険な場所というのはあまり無いかと――でないと、人が安心して住めませんし」
「う~ん……」
「近場と言っても、全く危険が無い訳ではありませんよ。だからこそ、僕達が最初に安全を確認するんじゃないですか」
「そ、そうね」
「誰かがやらなきゃいけない仕事ですよ。選り好みは良くないと思いますけど?」
「そ、そうでした。ごめんなさい。反省します」
どうも卯月は頼りなかった。
これでは、どっちが責任者だか、わからなかった。
「後、この場所からそう遠く無い位置に行くとなると、ココとココですかね」
「ふむふむ……勉強になります」
真剣な表情で頷きながらメモを取る卯月。
それを見ていたXくんは、
「はは……」
「え?」
「あ、あぁ失礼……ちょっと懐かしいな何て――」
「何がです?」
「いや、懐かしい思い出を思い出してしまったような」
「へぇ~どんな思い出ですかぁ?」
「その人は良い所のお嬢様なんですけど、全然、お嬢様らしくないんですよ――ちょっと、ドジでどこか抜けているって言うか――何となく放っておけないって言うか」
「幼馴染みか何かの方ですか?」
「えぇ、まぁ、そうですね……」
「良いなぁ……私にも幼馴染みがいるんですよね。私達姉妹の道しるべ見たいな人なんですけどね」
「そ、そうですか」
まさか、Xくんの言っている幼馴染みが自分のことだとは夢にも思わず、卯月は根角との思い出話を語った。
Xくんも幼馴染みの名前を伏せて語った。
全く同じ思い出話をしているのだが、それが同じだと気付いているのはXくんの方だけだった。
「へぇ~何だかXくんとは昔からの知り合いみたい。話が聞けて良かったです」
「そ、そうですか?それは良かった」
「お互い、良い冒険をしましょう」
「そうですね。頑張りましょう」
出発前に卯月はXくんと誓いの握手をした。