「【ファースト・クイン】はネットと連動していて、女の子は仮想の世界のアバターとして、自分のイメージを投影したキャラクターを公開しているんだよ。女の子達は当然、殆どが自作では作れないから金払ってアバターをカスタマイズしている」
「架空のキャラクターでござるな?」
「女の子達はその仮想世界で、ナンバーワンになると色々特典がついてくるんで、やっきになってんだよ」
「しかし、百合愛どののアバターはすでにあるのでござろう?」
「あるよ。だけど、ウェイトレスバージョンだけな」
 ウェイトレスバージョン?
「【ファースト・クイン】のコンテストは基本的に、普段アバターがしている職業やスポーツが一つ目、普段着が二つ目、ドレスが三つ目、水着とお色直し水着が四つ目と五つ目、自由な服装が六つ目と七つ目の計七つのコスチュームで採点されるんだよ」
「七つ?」
「アバターが一つもねーと顔を売れねーから仕方なくウェイトレスバージョンのアバターを作ったけど、それも気に入ってねーみてーだから、七つ全部作ってくれるデザイナーが欲しいんだよ」
「なんと!」
「噂じゃ、アバターデザイナーと契約するために大金払ったり、身体売ったりする女の子もいるみたいだしな」
「そ、そこまでするものなのでござるか?」
「仕方ねぇんじゃね。大きなコンテストに入賞とかすると本物にCMとかドラマとかの話が来たりするんだからさ。アバター本体は本人のイメージをスキャンしてるから本人が変わらない限りいじれねーし。だとするといじれるのはコスチュームとメイクだろ?メイクは本人が何とかするとして、コスチュームはデザイナーの力を借りるしかねーからな。んで、勇作の出番が来たって訳」