私達、いずれ人間となる遺伝子は目的の惑星にたどり着くまでにゆっくりと人間になっていくという事になっています。
 もちろん、ただ、人間になるだけでは意味がありませんので、私達は人間になる過程で、人間になるための学習をしなくてはなりません。
 知識だけは、睡眠学習の様に自動的に覚える事はできますが、経験の方はそうはいきません。
 そこで、人間になる過程の数歩手前の状態にまでなった私達には電脳空間で、仮の身体が与えられ、そこで、冒険という形で、経験を積むことなっているのです。
 ただし、冒険による精神的なダメージは私達にどんな影響があるか解りません。
 そこで、考えられたのは電脳世界の住民を【スカウト】という形で、契約し、危険な冒険などは、その契約したキャラクター達にやってもらうというシステムになっています。
 キャラクター達も私達【遺伝子パーソン】達には手を出せないようになっていますので、安心して冒険を味わう事が出来るようになっています。
 私達は危険な行為は原則として禁止されていますが、その契約したキャラクターとは感覚が共感できるようになっています。
 そのため、契約したキャラクターの喜怒哀楽を私達も感じる事が出来るようになっているのです。
 自分でやり遂げたという感動はあまり感じ取れないのが玉に瑕ですが、私達の本当の目的はその仮想世界で何かをやり遂げるという事ではなく、目的の惑星にたどり着いた時、この仮想世界での経験を元にして、未開の惑星を開拓するという使命が課されています。
 私達は仮想世界で多くの経験を積み、人間となった時、多くのスキルを持った人間になる事が目標です。