リグレット・ギルティー――かつて恋人に裏切られ、一族や友人達を皆殺しにされた男だ。
魔女神(まじょがみ)――神のごとき力を持つ魔女の総称。
 魔女神は全員が元、人間だ。
 魔法円の中で下着姿の女が、百人の人間の生き肝を食べる事で、色の異能を身につける魔女神となる。
 リグレットと結婚を誓ったアエリスは結婚式に参加した彼の親族、友人全ての生き肝を喰らい、その時、身につけていた下着の色から紫の魔女神と呼ばれるようになった。
 愛していた女の最悪の裏切りを知り、彼は絶望した。
 一人、いい気になって、サプライズとして、防音設備のついたウェディングケーキの下にずっと隠れていた。
 その間に、花嫁だったアエリスは出席者全員に強力な眠り薬の入った飲料水を配り、眠らせて、生き肝を抜き取りそれを口に運んだ。
 いっこうに合図が来ない事に業を煮やしたリグレットが見たのは地獄絵図。
 自分の親族、友人達の惨たらしい死に様と、その生き肝をウットリしながら食べているアエリスの姿を見た時、彼は自分のバカさ加減が許せなくなった。
 こんな残忍な魔女の本性すら見抜けず、浮かれて結婚まで考え、親族を仲間を殺されてしまった。
 慟哭し、動けずに居る彼に、アエリスはキスをした。
 契約の口づけだ。
 これにより、リグレットは紫の従属となる。
 紫の魔女神、アエリスの眷属となり、アエリスの加護を受ける立場となった。
 そのため、リグレットのどのような力でも主であるアエリスを傷つける事は叶わなくなった。
 復讐したくても、できない。
 死にたくても、死が許されない。
 従属者となったリグレットはアエリスの許可無く自殺する事もできなくなっていたのだ。