「金星にはいつ頃着くのかね、キャプテン。ん?キャプテン?」
地球を離れてまる一日が過ぎ、トーマスは船のキャプテンに尋ねる。
が、そのキャプテンは自動人形で作られた偽物だった。
その時、宇宙船内のテレビが突然、付き、現社長のゴンザレスが移った。
「会長、楽しんでおられますかな、宇宙の藻くず旅行は?」
「おお、ゴンザレス君か。何、金星には藻くずがあるのかね?楽しんでおるよ。快適とまではいかんが、なかなか無重力というのも楽しいものだ」
「はは、相変わらず鈍いですなぁ、会長。そんなんだから、会社が傾きかけるのですよ」
「何を言っているのかね?」
「あなたという人は…」
ゴンザレスは会社を立て直すために邪魔なジョンソン一家を宇宙に捨てようとしていた。
トーマスの呑気な性格とまるでない金銭感覚が会社を潰すと危機感を覚えていたのだ。
会長の意見は神の言葉のようにおかしな提案が社長の意志を無視して採用されていく。
会長の座から引きずり下ろそうにもなぜか、人望が厚く、どうにもならなかった。
そこで、持ち上がったのが会長一家宇宙廃棄計画だった。
ゴンザレスは宇宙船クルー等を抱き込み、計画を立てたのだ。