ファーブラ・フィクタの世界において、強者と弱者には二つの意味があります。
 一つは単純に力の強い者と弱い者。
 もう一つはプライドのある者と無い者です。
 どんなに強い力を持っていようが、不可思議な能力を持っていようがプライドが無く、卑怯な手を使う者は二つ目の意味で弱者と見なされます。
 力では叶わなくても能力の強さを決める能力浸透度、能力浸透耐久度がプライドを持たない者は総じて低く、どんなに特殊な能力を身につけようと高貴な魂を持つ者が能力浸透耐久度を身につけていく内に能力効果は無効化されて行きます。
 プライドの無い者はどんなにつけても能力浸透度の限界は10までで、それ以上は決して上がりません。
 そのため、ファーブラ・フィクタの世界では正々堂々という精神を重要視します。
 姑息な手を使って強くなっていった者は能力浸透度という壁に阻まれ、その意味で弱者とされています。
 ですが、この考え方は一般には普及しておらず、その事に気づかない愚か者は無数存在します。
 逆に強者とは自分の力が回りにどういう影響を及ぼすかをある程度理解していて、その為、むやみやたらに戦いをしたりしません。
 全宇宙を壊滅させる力を持つものが、気の向くままに暴れたら、この世界は終わってしまいます。
 本当の意味での強者はこういう存在を言います。
 ファーブラ・フィクタの世界において厄介なのは強者ではなく、むしろ弱者、中途半端な力を身につけたが故に増長した者こそ、害であると言えます。
 自分が弱いから自分は強いと吹聴して回ります。
 でも、本当に強い者は自分で強いと主張しなくても誰もが強いと認める者です。