俺の気持ちを無視して、ゲームはスタートされる。
 最初はジャングルのステージだ。

 目的のモンスター――
 写真で見たけど、無茶苦茶俺好みで色っぺーじゃねぇか。
 こんなのに迫られたら俺、いっちまうよ。
 こんな生殺しのクエストなんかしたくねぇよ。
 してみてえって気持ちとしたくねぇって気持ちがせめぎ合う。

 俺はおかしくなりそうだった。

「少しは落ち着け、契約者しょーすけよ。これで安心だ」
 でみちゃんが落ち着くように言う。
 だが、
「落ち着けるか、これは何だ、これは」
「何って手錠だが?これで、私とは運命共同体だ。安心したか?」
「するか!いざって時、逃げられねぇじゃねぇか」
「逃げる?何の冗談だ。私達はハントしにきたのだぞ。敵前逃亡は銃殺刑と相場が決まっている」
「何言ってんだよ。俺、誘惑されちまうんだよ」
「心境滅却すれば火もまた涼しいだ。無心でいれば良い」
「俺、誘惑とかされたらどうにかなっちまうって」
「大丈夫だ。私がついている。安心しろ」
「お前と一緒でどう安心しろと?」
「お前を守ってやる」
「攻撃されるんじゃなくて、俺は誘惑されるんだよ」
 本来なら嬉しい事なんだが、今はそんな状況じゃない。

 そうこう言い争っている間に、モンスターがやってきた。
 お決まりの最初のモンスター、スライムだ。
 が、やっぱり色っぽい女型をしている。
 まとわりつかれたが、恐ろしく気持ちいい。
 肉布団に包まれているような感触だ。
 あっという間にいってしまいそうだった。