第二章 お弁当を巡って

 その日の夜、俺はまた夢を見た。
 偕楽と後楽の出てくるあの夢だ。
 前回は授業中の居眠りってのもあったし、逃げ出してしまったからな。
 今回はどんな世界なのか、見極めねぇとな。
「おーい、偕楽、来たぜ」
「契約者しょーすけ、ここでは私はデミウルゴスだ。そう呼ぶがよい」
「じゃあ、【でみちゃん】で」
「……まぁそれでいい」
「サンキュ、――で、でみちゃん、ここはどういう世界なんだ?俺の夢だって事はわかるんだが、どうもこの世界の事はわからん」
「了解した。説明しよう。ここは契約者しょーすけの頭の中に私が作った世界だ」
「俺の頭でそんなことしてたのか……」
「契約者しょーすけの頭は私にとって都合の良いフィールドなのだ。物を作るのに適している」
「そうなのか?」
「そうだ。だが、このフィールドを狙いに来る者がいる。それがデモゴルゴンだ」
「後楽、いや、【でもちゃん】でいいか、でもちゃんも俺の頭を狙っているのか?」
 俺は頭が混乱しそうだった。
 俺の知らない間に俺の頭の中のフィールドとやらを取り合って美少女二人が争っていたとは夢にも思わなかった。
「デモゴルゴンも造物主だ。私と同様に、このフィールドは手に入れたいと思っているはずだ」
 美少女が俺を取り合っているのはちょっとは嬉しいが、頭の中に勝手に巣を作られるのはどうなのかと思ってしまうな。
「それで、俺の陣地を守れば勝ちってことなのか?」
「そうではない」
 でみちゃんは否定する。
 彼女の言うことはいまいちわからんな。
「じゃあなんなんだ?」
「明日のお昼がかかっている」
「は?」