他の生徒と違い、詠稀は利休に対して怯えたようなしぐさはしなかった。
 西高の三人の言うように、詠稀は利休より、実力は上かも知れない。
 少なくとも、五人の生徒の自殺を食い止めた手際は見事だった。
 利休には真似できない…。
 利休は素直に詠稀の言う通り、机から床に降りた。
「答えろ!」
「放課後、校舎裏で…」
「わかった」
 利休は素直にそれにしたがった。
 放課後になって詠稀と待ち合わせした利休は彼の口から今起こっている事態などの説明を受けた。
 それは利休にとって衝撃だった。